9カ月くらいになると離乳食が1日3回になり、栄養源がミルクから離乳食へ本格的に移行していきます。
でも、なかなか離乳食を食べてくれなかったり、特定のものばかり食べてしまったり・・・。
なかなか思うように離乳が進まないことも多いですよね・・・。
無理に食べさせるわけにはいかないし、難しいよね・・・
あまり食べないけど、しっかり栄養はとれているのかな・・・と不安になってしまう方も多いと思います。
そんな時はフォローアップミルクを検討しましょう!
フォローアップミルクは、離乳食で不足しやすい栄養を補ってくれるありがたいミルクです。
ただし注意点もあるので、フォローアップミルクをあげるときには正しい知識が必要になります。
なるほど、注意点もあるんだね
普通のミルクとは役割が違うことを知っておけば大丈夫ですよ!
そこで今回は、フォローアップミルクの特徴やメリット・デメリット、おすすめの商品などを紹介していきます!
離乳食とフォローアップミルクをうまく組み合わせながら、離乳を進めていきましょう!
最初はフォローアップミルクについての解説になるので、おすすめの商品を早く知りたい!という方は商品の特徴へジャンプ!から移動してくださいね!
フォローアップミルクの違い
フォローアップミルクと普通の粉ミルクはどう違うの?
まず、成分が大きく異なってきますね!
ざっくりですが、成分の違いを確認してみましょう。
乳児用ミルク | フォローアップミルク | |
たんぱく質 | 少ない | 多い |
脂質 | 多い | 少ない |
鉄分 | 少ない | 多い |
カルシウム | 少ない | 多い |
銅・亜鉛 | 多い | 少ない |
乳児用ミルクは「母乳の成分に近づけたミルク」です。
赤ちゃんの成長に必要な成分がすべて入っていて、これだけ飲んでいれば栄養の心配はありません。
対して、フォローアップミルクは「足りない栄養を補うためのミルク」という違いがあります。
なので、含まれている成分が大きく異なってくるんですね。
乳児用ミルクは母乳の役割、フォローアップはあくまで栄養の補助!
成分が違うので、役割も全く違ったものになります!
そう、フォローアップミルクはその名の通り、それ単体で栄養素を補えるものではありません。
あくまで「足りない栄養素をフォローする」ためのもの。
なので、フォローアップミルクだけを与えていると栄養が足りなくなってしまいます。
逆に言えば、しっかりと離乳食を食べている子には無理に飲ませる必要はありません。
なるほど、基本的には鉄分を補うのが役割なんだね!
ここからは、フォローアップミルクの特徴を詳しく解説していきます!
フォローアップミルクの特徴
フォローアップミルクの特徴はこんな感じです。
鉄・ビタミンCが多い
フォローアップミルクには鉄分と、その吸収を助けるビタミンCが多く含まれています。
というのも、離乳食だけでは鉄分が不足することが多いんです。
厚生労働省が公開しているこちらの資料にも、9カ月以降は鉄分が不足しやすいとの記載があります。
そして、この資料の中にも「フォローアップミルクは育児用ミルクの代替品ではない」と書かれています。
あくまで栄養を補うものなんですね!
大事なことなので繰り返します
カルシウム・ビタミンDが多い
フォローアップミルクは牛乳と同じかそれ以上のカルシウムが含まれています。
でも、それより大事なのが「ビタミンD」が牛乳と比較にならないくらい多いこと!
カルシウム | ビタミンD | |
牛乳 | 110mg | 0.3μg |
フォローアップミルク (明治ステップ) | 112.5mg | 0.875μg |
牛乳と比較して、フォローアップミルクのビタミンDは約3倍です!
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける効果があります。
カルシウムだけ大量に摂取しても、ビタミンDがないと吸収しきれません!
吸収されなかったら、もったいないよね・・・
ビタミンDは魚やきのこ類にたくさん含まれているので、離乳食でこういった食材を食べられていれば、あまり気にしなくても大丈夫です!
その他オリゴ糖・DHAなどを含む
牛乳には含まれていない成分が配合されていることも、フォローアップミルクの魅力ですね!
商品によって含まれる成分は違いますが、おなかの調子を良くする「オリゴ糖」だったり、神経の発達に必要な「DHA」だったり。
いろいろな成分が含まれているので、身体に良いことは間違いないですね!
なんだか、フォローアップミルクはいいことずくめな気がしてきたぞ!
牛乳じゃだめなの?
フォローアップミルクじゃなくて牛乳でもいいのでは?と思いますよね。
確かに牛乳は栄養素の高い飲み物です。
でも、鉄分とビタミンCが圧倒的に足りません。
鉄分 | ビタミンC | |
牛乳 | 0mg~0.02mg | 1mg |
フォローアップミルク (明治ステップ) | 1.4mg | 10.0mg |
牛乳は鉄分が入ってないんだ・・・
ビタミンCも大きな差がありますね・・・
子どもの鉄分不足を補う目的なら、牛乳では不十分です。
フォローアップミルクを飲んで、鉄分を補給するようにしましょう!
フォローアップミルクのメリット・デメリット
フォローアップミルクのメリットも大きいですが、デメリットも存在します。
メリット・デメリットをしっかり整理して、フォローアップミルクをどのように活用していくか検討しましょう!
メリット
離乳食で足りない栄養素を補える
フォローアップミルクのメリットは、「離乳食では足りない栄養素を補えること」。これに尽きます。
そのために作られたミルクですからね!
あまり離乳食を食べてくれない場合、心強い存在になります。
特に鉄分は離乳食で不足しやすいので、フォローアップミルクでしっかり補ってあげましょう!
デメリット
むし歯になりやすい
フォローアップミルクにはオリゴ糖などの糖分が含まれているため、むし歯になりやすいというデメリットがあります。
でも、これは特別フォローアップミルクが悪いというわけではなく、糖分が含まれた飲み物すべてに言えるデメリットですね。
むし歯にはさせたくないね・・・
むし歯にさせないためには、飲ませ方や飲む時間帯に注意する必要があります!
ほ乳びんを使わず、コップで飲ませる
ほ乳びんでミルクを飲むと、歯にミルクが残りやすくなるというデメリットがあります。
フォローアップミルクを飲める9カ月くらいになると、徐々にマグカップやコップで飲み物を飲む練習を始める時期になってきます。
練習も兼ねて、できるだけマグカップで飲ませてあげるようにしましょう!
寝る前に飲ませない
湯上がりにミルクを飲ませる方も多いと思いますが、そのまま寝てしまうとむし歯になりやすいのは大人と同じです。
寝る前はできるだけ糖分の含まれた飲み物は避けて、水(白湯)をあげるのが理想的!
でも現実はなかなかうまくいかず、娘も寝る前はミルクを飲んでます・・・
子育てってそんなもんよね・・・
夜寝なくなってしまっても大変ですから、あまり無理なくでいいと思います。
むし歯になりやすいので、できるだけ寝る前は避けたほうがいい、ということだけ覚えておきましょう!
飲んだ後は歯みがきをする
むし歯にならないためにはどうすればいいでしょうか?
もちろん、歯をみがけばいいですよね!
そう、大人と同じでしっかりと歯をみがいていれば、たとえ寝る前に飲んだとしても問題ないです!
ご飯を食べた後や甘いものを飲んだ後は必ず歯をみがく習慣をつけておけば、むし歯の心配も少なくなります。
寝る前にミルクを飲んでも、しっかり歯をみがけばいいんだね!
もちろん寝る前は飲まないのがベストですが、歯をみがけば大丈夫です!
離乳食の代わりにはならない
フォローアップミルクは、あくまで栄養の「フォロー」が役割になります。
離乳食の代わりになるわけではないので、フォローアップミルクだけでは栄養が不足する点に注意しましょう。
普通の粉ミルクとは役割が根本的に違うってことだね!
そうです!あくまで補助であることを忘れずに!
結局フォローアップミルクは必要?
ここまでフォローアップミルクの特徴やメリット・デメリットなどを解説してきました。
では、結局フォローアップミルクが必要になるのはどんなときなのでしょうか。
必要になる目安をまとめてみました!
フォローアップミルクが必要な場合
このような場合は、離乳食にフォローアップミルクを追加してみるのをおすすめします。
ただし、極端に食べる量が少ない場合には必ず保健師さんやお医者さんに相談するようにしましょう!
専門的なアドバイスをもらうことができますので、一度受診をおすすめします!
なにごとも専門家に相談してみることが大事だね!
フォローアップミルクが不要な場合
くり返しになりますが、フォローアップミルクは「足りない栄養を補助するもの」です。
なので、もちろん3食十分に食事をとれていて、極端な偏食でなければフォローアップミルクは必要ありません。
たまに、普通のミルクのように「必ずフォローアップミルクをあげるもの」と思ってしまっている方もいらっしゃいます。
むし歯になりやすいなどのデメリットもあるので、離乳食が順調であれば特に必要ないと思いますよ!
フォローアップミルクの商品ごとの特徴
フォローアップミルクも、各メーカーからいろいろな商品が発売されています。
ここからは主に販売されている、6種類のフォローアップミルクの特徴をまとめています。
どのミルクを買うか決めていない方は、ぜひミルク選びの参考にしてみてくださいね!
では、いってみましょう!
明治 ステップ
日本で一番売れているフォローアップミルク!
(※インテージSRI+ 幼児用ミルク市場2022年4月~2023年3月)
ステップの特徴
ステップは、明治から発売されているフォローアップミルクです。
特徴として、「ほほえみ」と同じく様々な形状の商品が発売されていること!
ほほえみと同じ、液体タイプもあるんだね!
場面によって使い分けられる、便利なミルクです!
特に液体ミルクは、外出時や災害などの緊急時にとても役に立つ商品になっています。
栄養素としても、不足しがちな鉄・カルシウム以外に、オリゴ糖やビタミンなどを配合しています。
どんな場面でも便利に使えて栄養も取れる万能さは「ほほえみ」と同じです!
災害時の備えとしても、とても有効です!
グリコ アイクレオグローアップミルク
身体を守る免疫機能を高めることにこだわった、新しいフォローアップミルク!
アイクレオ グローアップミルクの特徴
アイクレオグローアップミルクは、通常の鉄分やカルシウムに加え、免疫を高めるための「MFGM」という成分の配合を日本で初めて配合しています。
え、えむえふじーえむ・・・?
このMFGMは、赤ちゃんがママの免疫で守られている期間が過ぎた「免疫発達期」に、免疫を活発にする効果があるといわれています。
子どもの免疫力を高めてくれる効果は魅力的ですね!!
さらに、「ヌクレオチド」というDNAのもとになる成分まで配合された、徹底的に子どもの発達にフォーカスしたミルクになっています!
いろいろな成分が配合されていますが、価格も一般的なフォローアップミルクと差はありません。
これだけ盛りだくさんで、値段が変わらないのはすごいね!
免疫機能を高めてあげたい!という方は、一度アイクレオグローアップミルクを購入してみることをおすすめします!
和光堂 ぐんぐん
フォローアップミルクにはめずらしい、亜鉛を配合した商品!
ぐんぐんの特徴
ぐんぐんは鉄・カルシウムのほかに、DHA、ビタミン、亜鉛を多く配合していることが特徴です!
特にビタミンと亜鉛は他のフォローアップミルクと比較しても多く配合されており、ほかの商品にはない栄養成分にこだわっていることがわかります。
新生児期ほどではなくても、亜鉛は不足しやすい成分なんですね。
鉄分に目が行きがちだけど、ほかのミネラルも大事なんだね。
また、他の商品と比較すると価格が少し安めなところもありがたい点です。
基本的に1日400mlくらい飲むので、あっという間に飲み切ってしまいます。
毎日飲むものが安価で購入できるのはうれしいポイントですね!
雪印ビーンスターク つよいこ
他にはない独自の成分を配合したフォローアップミルク!
つよいこの特徴
鉄分やカルシウムはもちろん、オステオポンチン、ホスファチジルセリンなど、あまり聞いたことのない成分が配合されています。
たしか、ビーンスタークのすこやかにも入ってたよね!
そう!ビーンスタークさんの粉ミルクには入っていましたよ!
オステオポンチンは免疫機能の強化、ホスファチジルセリンは認知機能の成長を助けると言われています。
簡単にまとめると、他にはないすごい成分が入っているということです!
ただし、これらの成分が入っていることにより価格は高めになってしまいます。
栄養面は素晴らしいミルクなので、価格と相談しながら選びたいミルクです。
悩みどころだ・・・
森永 チルミル
ビフィズス菌にこだわった、子どものおなかを守るミルク!
チルミルの特徴
チルミルの特徴は、なんといってもビフィズス菌にこだわっていること!
離乳食が始まると腸内環境も変化し始め、ビフィズス菌が減少してきてしまうと言われています。
腸内環境って、おなかの調子を整えるだけじゃないもんね
いろんな効果あるヨーグルトが売られていることからも、重要性がわかりますよね
最近はテレビなどでも腸内環境が取り上げられ、スーパーに行けばたくさんの乳酸菌飲料が販売されています。
このことからも、腸内環境の重要性がわかりますよね!
腸活とかで話題になっていますよね!
チルミルには2種類のビフィズス菌と、ラクトフェリンやオリゴ糖を配合し、ビフィズス菌が増えやすい環境を作っています。
身体の様々な部分に関わってくる腸内環境を整えたい!という方には、チルミルがとてもおすすめです!
雪印 たっち
鉄分・カルシウム・DHAなどを配合した、王道フォローアップミルク!
たっちの特徴
フォローアップミルクの必須成分である鉄分・カルシウムのほか、DHA、ヌクレオチドなどを配合した「王道」的なミルクです。
その他の特徴として「甘すぎない」ことが口コミで挙げられています。
甘さに慣れてしまうことを心配する方でも、安心して飲ませてあげられます。
甘いものに慣れちゃうと大変だもんね・・・
自然な甘さは魅力的です!
ぴゅあと同様価格も低価格なので、毎日続けやすいところもありがたいです!
各種フォローアップミルクの特徴まとめ
ここまで6種類のフォローアップミルクを紹介してきましたが、特徴をまとめると以下のようになります!
商品名 | 特徴 |
明治 ステップ | 様々な形状のミルクがあり、災害用の備えとしても有効 ⇒いつでも飲み慣れたミルクを飲ませたい方におすすめ |
アイクレオ グローアップミルク | MFGMで免疫機能を活性化できる ⇒免疫機能を高めたい方におすすめ |
和光堂 ぐんぐん | DHA、ビタミン、亜鉛を多く配合 ⇒バランスのいいミルクを探している方におすすめ |
ビーンスターク つよいこ | オステオポンチンなどの独自成分を配合 ⇒最先端の研究から生まれたミルクを飲ませたい方におすすめ |
森永 チルミル | ビフィズス菌の配合にこだわったミルク ⇒腸内環境を気にする方におすすめ |
雪印 たっち | 必要な成分をしっかり抑えた、低価格で安定感のあるミルク ⇒低価格でミルクを飲ませたい方におすすめ |
どのミルクも鉄分やカルシウムなど、フォローアップミルクとして必要な栄養素はしっかり配合されています。
さらに、各メーカーの努力により様々な成分が追加されており、それぞれの商品に強みがあります。
どのミルクを購入するのか迷ってしまうときは、上記の表を参考にしながら、自分が一番何を優先してフォローアップミルクを購入するかを整理してみましょう!
どのメーカーも良く見えちゃうから、なかなか選べない・・・
どうしても決められない方向けに、僕のおすすめを紹介します!
おすすめは「ステップ」
どうしても迷ってしまって、どのミルクを買うか決められない!という方には「明治ステップ」がおすすめです!
おすすめの理由は、「様々な形状で販売されており、いつでも飲み慣れた味のミルクを飲ませてあげることができる」からです。
9カ月から3歳に近づくにつれ、子どもは徐々に「こだわり」が強くなっていきます。
イヤイヤ期というやつですね。
大変な時期だ・・・
ステップはキューブタイプのほかに液体タイプも販売されているので、備えさえしておけば災害時などでも飲み慣れたミルクを飲ませられるという大きなメリットがあります。
これは本当に役立つと思います!
どのミルクを買うか迷っている方は、どんな状況でも対応できる「ステップ」の購入をおすすめします!
まとめ
今回はフォローアップミルクについての記事を書いてみました。
フォローアップミルクの役割は、離乳食で不足しがちな栄養素を「フォローする」ことです。
バランスよくしっかり離乳食を食べれていれば、必須ではありません!
離乳食がどうしても不足してしまう場合はとてもいい栄養補給になりますので、どんどん使っていきましょう!
ただし、むし歯には十分注意ですよ!
寝る前に飲むならしっかり歯みがきをしよう!
各企業の努力によって、フォローアップミルクといっても様々な特徴がありますから、どうしても迷ってしまうこともあります。
そんなときはこの記事を読んで、どのミルクが自分に合っているかを確認していただけたらうれしいです!
みなさんのミルク選びの助けになれればうれしいです!!
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